- 2024/07/27
- 日々是好日,若さを保つ
- センテナリアン・元気な100歳を目指して(2)
-
CPR数値
これまでに800人のセンテナリアンをみられてきた、慶応大学医学部の広瀬信義先生は、
今年で101歳になられる田谷きみさんを例に、血液検査や認知機能の特定検査等をされました。
すると、一般高齢者と違うある特徴が見つかりました。それは身体の中で起きている炎症の度合いです。
炎症は二つに大別されます。
一つは急性炎症で、怪我をした時に腫れ上がるなど病原菌から身体を守るために起こる一時的な炎症。
もう一つは慢性炎症です。誰でも加齢とともに起こる炎症で、急性炎症とは異なり、ほとんど自覚症状がありません。
田谷さんはこの慢性炎症が低く抑えられていたのです。
NHK「100の世界 センテナリアン 健康長寿」より
CPR数値は炎症を測る指標の一つで、血液検査で確認ができる。
基準範囲 0.30以下
要注意 0.31~0.99
異常 1.00
田谷さん 0.03
自覚症状のない慢性炎症
体内で慢性炎症が起こると、サイトカインという炎症を引き起こす物質が体内に分泌されます。
サイトカインは周囲の細胞を老化させるという悪循環から、更なる炎症が広がってしまう。
そして、死んだ細胞の断片や老廃物が排出され、炎症に拍車がかかります。
加齢とともに免疫機能の低下で、炎症の要因を取り除く機能も低下します。
糖尿病、動脈硬化、肺疾患、心疾患などは慢性炎症が進行しやすくなります。