- 2024/07/28
- スポーツケア
- 中学生スプリンター 肉離れを早期回復
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太ももにズキン!と痛みが走った
大会を3週間後に控えて、部活で全力疾走中に左大腿部前面に痛みが走った!
直後から左足に体重をかけられないほどの痛みが出てきた。
監督からは「肉離れだから今大会は無理」と言われたが、母親が少しの期待と今後も見据えて来院。
スポーツ障害の原因を見極めて
「スポーツ障害」は、本人の身体になんらかの因果関係を含んでいます。
つまり、身体のどこかに疲労や機能低下した所が存在する状態で運動した結果です。
S君もこの数日、足腰に張りを感じながら練習をしていました。
関節では拮抗筋が働く
例えば、膝を屈伸する時、大腿部で働く筋肉は、前面が大腿四頭筋、後面がハムストリングです。
膝屈曲は、大腿四頭筋が伸張しながら、ハムストリングは収縮します。
膝伸展は、大腿四頭筋が収縮しながら、ハムストリングは伸張します。
このように、膝関節がスムーズに動くために拮抗する筋肉がバランス良く伸縮しています。
拮抗筋のアンバランス
S君は大腿四頭筋の1つ、大腿直筋を傷めましたが、後面のハムストリングも疲労がたまって過緊張していました。
過緊張したハムストリングが伸張しないと、拮抗する大腿直筋も収縮しにくくなります。
機能低下した大腿直筋にいつものような瞬間的な負荷がかかると傷めてしまう可能性があります。
拮抗筋のバランス
拮抗筋の仕組みは大腿部の前後に限らず、上下や対角線にも存在します。
S君は骨盤を挟んで腹筋の過緊張による大腿直筋の抑制状態。
膝関節を挟んで腓腹筋(ふくらはぎ)の過緊張による大腿直筋の抑制状態。
これらハムスト、腹筋、腓腹筋を整えることで大腿直筋の回復が早まります。
大腿直筋の筋紡錘を調整
筋繊維の中には筋伸縮に重要なセンサーが存在します。
肉離れで組織を傷めてしまうと、炎症は引いてもセンサーの機能が回復しきれない。
うるうカイロ院では筋紡錘のセンサーを手技で修復して機能回復を図ります。
S君は大会前には普通に走れるようになりました。